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■ ■■ ■ HIRUMAS HEADLINE WEEKLY
■■■■■■ 週刊ひるますヘッドライン
■ ■■ ■                第1号 99.6.23-99.6.30
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 ひるますヘッドラインは、ひるますHP冒頭のコラムを一週間分まとめたもの
 です。HP更新情報、マンガ製作日誌、人文系書籍の情報、身辺雑記などです。
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■ごあいさつ

いよいよメルマガ第1号をお届けします。自分自身がなかなか人のHPを見に行
けないのに、人に来い!というのもなんなので、メルマガにしてみたわけです。
長い文章や「別冊ひるます」の特殊テーマ文章はHPでごらんいただくようにし
て、更新情報のみ掲載します。これを機に更新回数も増えると思いますので、よ
ろしくお願いします(おさそいあわせの上、ご登録のほど)。だいたい木曜日あ
たりに配信することになると思います。では。

■今週の主な内容
古畑任三郎/シンクロ体験/西垣通『こころの情報学』/神庭重信『こころと体
の対話』/長沢節/春日武彦『屋根裏に誰かいるんですよ。』/鷲田清一『「聴
く」ことの力』/都営三田線の変な広告

■99.6.23

古畑任三郎の最終回を見たのだ(ホント、今シーズンは評判悪かったねー)が、
なんで見たのかというと、どっかのホームページでネタバレでストーリーを書い
てるのがいて、その内容が内容だったので、マジかよ(マジ、フジ?)と思って
チェックすべく見たのだった。そのホームページに書かれてたのは、今泉が犯人
で、最後に古畑が視聴者に刺されて死ぬ、というものだったのだが、なんのこと
はない、実際のドラマはぜんぜん違うじゃない(ごく普通の古畑モノでした)。
いつ今泉が殺人をするのかと二週にもわたって見てしまったではないか、どーし
てくれるのだ。しかしこのニセ情報を流したホームページ、履歴にも残ってない
ので、今やどこの誰かもわかりません…。ご存じの方は教えてください(別にど
ーもしませんけど)。

■99.6.24

またもや「シンクロニシティ・ウオッチング」で私のシンクロ体験を掲載してい
ただいてます。

シンクロニシティ・ウォッチング
http://www2.saganet.ne.jp/chame/synchro/index.htm

その後もシンクロが続いているのだけど、それはさておいて、私は買った本や図
書館で借りた本を全部パソコンのデータベースに打ち込んでいるのだが(ほとん
どは借りた本ですけど)、加藤典洋さんの「日本の無思想」(平凡社新書)を買
ったので、打ち込もうとデータベースを開いたら、「日本の無思想」ならぬ「日
本の思想」(丸山真男、岩波新書)が、いきなりポーンと出てきたので「おおっ
」と驚いてしまった。その前の週にたまたま図書館で借りていたので、一番頭に
出てきてもなんら不思議ではないのだが、それを忘れていたのだ。「日本の無思
想」を買う時点で「日本の思想」のことはまったく頭の隅をもよぎらなかったの
だからボケてる。これはシンクロというわけでもないが、オモシロイ体験ではあ
る(どこが?)。加藤さんの「日本の無思想」については、Vol.29にちょ
っと書いておきました(下記アドレス)ので、ゼヒごらんください。

ウェブマガジンひるますVol.29
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas29.html

■99.6.25
おおっとびっくり。
ちくま新書から「こころの情報学」ってのが出ていて(西垣通 著)、オビに「
まったく新しい心の見方」とあって、中身をちらっと見ると、なんと生命の情報
システムとして「心」を考えるという、我が「オムレット」とまったく重なる内
容ではないですか! しかも後半のリアリティと言語の問題にいたるまで、モノ
の見事に重なってます。う〜ん、ついに出てしまいましたか…。

オレ的にはこういう捉え方は、決して「まったく新しい」とは思ってなかったの
だが(すでにいろんな人がイロイロと言ったり書いたりしている中で、一種のパ
ラダイムとして「潜在的には」つくり出されているっていうか?)、実際、正面
きってこーいうふうに(つまり「心は情報ナリ、情報は生命現象ナリ」と)言い
切った人っていないんだろうなぁ。そういう意味では「まったく新しい」なんだ
ろうけど、だとしたら、ウチの「オムレット」も、もっと威張っていいんじゃな
いか?と思うのはオレだけだろうか?(広英社さん、丸善さん、もうちっとガン
バって売ってくださいよ〜)

ただし、そういう基本姿勢はともかく、カンジンな中身について言うと、やっぱ
り考えの違いってのは、非常に多いし(当たり前だが)、これが出たからって「
オムレット」がぜんぜん意味がなくなってしまうわけでもないっていう自負は持
ってます。いずれ詳しく書くと思いますけど。皆様もゼヒ読み比べてみていただ
きたいもんです。

これと併せて文春新書で「こころと体の対話」(神庭重信)が出てて、新聞とか
でも「重刷出来!」なんて広告が出てるので、けっこう売れているみたいなんだ
けど、こっちは人間のこころの中身、とくに感情(ようするに「情報」としての
在り方)が、人間の体の免疫系にどう作用するか?という話。このへんあまりキ
チンと書いた人がいなくて、「オムレット」第二章の最後で「感情が免疫系に作
用する」という話をチラッとしたんだけど、これは「予測」という範囲にとどめ
ておいたわけでした。でもいまだにこの関係ってちゃんと言えるのかってのは疑
問があって、この本はこれから読もうと思ってんだけど、楽しみです(トンデモ
ではないだろうと思うけど…)。

それにしても、今年になってからの「新書」ってスゴイね。「<意識>とはなん
だろうか?」(下條信輔)にはじまって、このまえコメント書いた「プラトン入
門」(竹田青嗣)「日本の無思想」(加藤典洋)、そして今回の二冊。なんかも
う、学者たるもの新書を書け!というところだね。

■「別ひ」の「ひるますの蛇の道はフェチ」に「消臭ポット」を追加。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/BETSU/betsu5.html

■99.6.26
セツ、こと長沢節先生が亡くなった。
イラストレーターにして映画評論家でもあり、そして「セツ・モード・セミナー
」の校長でもある。そして私は2年ほどセツの夜間部美術科にごやっかいになり
ました。セツは私にとって唯一ホントの意味で「先生」と呼べる方でした。セツ
先生の方ではぜんぜん記憶にないと思いますが…。
セツ先生は、絵とは何か、美とは何かということを(ほんとうに頭でしか分かっ
ていなかった私に)まるごとの体験として「理解」させてくれたと思います。い
わゆるセツ出身者でも、そういう人って多いんじゃないだろうか。私なんかほと
んど「センス」ってものがなかったので、絵の品評会でセツに

「うわっ!キタナイ! 誰だ、これ描いたの!」

なんて言われてしまいましたが、先生にそう言わしめたことは、私にはイイ体験
として残っているわけです。
なんでも千葉の大原の毎年恒例の写生会での事故が原因だったそうだが、いかに
もセツらしい最期で、泣けてくる。あの素敵な魂にして「病」による死は似合わ
ない。役者が舞台で亡くなるというより、さらにさらに、セツらしい生きざまっ
て感じだ。この大原っていう土地は、セツが南仏の風景に似ているといって毎年
写生会を行っているんだけど、なんでこんな梅雨どきにやるんだよ〜っと、当時
不満だったんだけど、あれから10うん年、いまだにこの時期にやってたんです
ね。
きっとセツもまたアートの天使となり、我らにインスピレーションを与え続けて
くれることでしょう。

[追記]ちなみに、ウチのサイトで作品を出品している藤代京子もセツ出身です。
    私とは違い、セツにはほめられてました。やはりウチのサイトで紹介し
    ているミュージシャン下村誠の新作CDジャケットも彼女が描いてます。
    ぜひご覧ください。

 藤代京子作品集
 http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/MOGUA/Kyoko.html

■99.6.27
このまえ新書がスゴイって話をしたが、ひさしぶりにデカイ本屋の新刊コーナー
をみたら、単行本もすごく充実していたのだった。

まずは春日武彦さんの『屋根裏に誰かいるんですよ。』(河出書房新社)
サブタイトルが「都市伝説の精神病理」で、う〜ん、メチャクチャ面白そう。「
顔面考」以来絶好調、って感じですか。「顔面考」は評判のわりにまとまりがな
くてワタシ的には、いまいちだったので、今回は期待してしまう。「屋根裏」を
キーワードにして、自分のウチ(家)に侵入する者についての妄想、フォークロ
アについての考察ってことでまとめているらしい。

春日さんといえば『ロマンティックな狂気は存在するか』という本で、精神医学
的な領域について明晰な見方を示してくれて、それ以後、私はお世話になりっぱ
なしって感じなのだが(ウチのHPでもコトあるごとに引用させてもらってる…
多重人格問題や人格障害問題で)、ちょうど頼藤和寛さん(『自分取扱説明書』
の著者)による『精神科医とは何者であるか』(PHP)って本が出てた。これ
も精神医学・精神科医についてズバズバ書いたもんみたい。ちらっと見たところ
では(この記事ぜ〜んぶ立ち読み情報ですのでご了承ください…)特に精神分析
的な「知」についての批判があるようだが、オモシロイのは破綻したかにみえる
精神分析的な考え方も、誰か天才が現れて根本から組み立て直すことで復活する
可能性がある、みたいなことを書いているところだ。実際問題として「精神分析
」は「治療」に使え、しかも「治った」りするわけだから、それを新たな知の枠
組み(パラダイム)から捉え直すことで、まったく新しい「精神分析の知」とい
うものが成立する可能性は当然ある、ということになる。まー、部外者の私が言
ってもなんの意味もないですが(ついでに言っておくと、別に「天才」じゃなく
ても、もうそういう建て替えは出来るんじゃないの?って気がします…)。

ちなみに最近本屋の平積みで『精神科へ行こう!』って本をみかけるけど(情報
センター出版局)、売れてんのかなぁ。ワシはまさにこの『精神科へ行こう!』
というタイトルで本の企画書を出したことがあるので、メチャクチャくやしい。
ま、誰でも思いつくタイトルだけどね。

精神分析的な知への根本的な批判は、私にとっては小浜逸郎さんの『無意識はど
こにあるのか』(洋泉社)に尽きる。これについては以前HPにも書いたのでご
参照のほど。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas27.html#0401

その小浜さんの新刊書も二冊出てました。『間違えるな日本人』(徳間書店)、
『これからの幸福論』(時事新報社)。『間違えるな―』の方は、「父性」の問
題でも有名な林直義さんとのの対談。

哲学関係では鷲田清一さんの『「聴く」ことの力』(ティービーエスブリタニカ)
が面白そう。バシバシ「内側からわかる」ことについての話がでてた。真理を語
るのではなく、読者との間に「呼応」する関係をつくりだそうということらしい
です。たまたまある雑誌で野矢茂樹さんの『哲学航海日誌』についての書評を見
たら、野矢さんの本もそういうことを書いてるらしい。こういう流れって「郵便
的」っていうコトバでくくれる気もする(そうなのか?)。ワシもこのまえヴァ
ーチャル伊丹堂の「伊丹堂で話す」で「郵便的」とか使っちゃって、まさにここ
んところにふれてみました。

「伊丹堂で話す」は
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/GNC/index.html

あと『空想哲学読本』(洋泉社)という本は、メモしそこなったのだが富増さん
という予備校の講師が、ガンダムやエヴァをネタにして「哲学」(ちゃんとした
教科書的意味での)を解説してしまうという企画もの。プロの学者ではない一個
人がこーやって馬力でもって一冊の本を作り上げてしまう、というのは、まるで
「オムレット」!を見てるようで、勝手に共感のエールを送ってしまう。
頑張れ!…でもこの人もまたほんとに好きでやってるみたいだから、そんなエー
ルは知ったことじゃないんだろうなぁ。

ってわけで立ち読み情報でした。

■99.6.28
柳美里さんの小説の出版差し止め判決が出ましたが、これについては

柳美里さんの「表現の自由」について
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas29.html#0628

に書きましたので、ごらんください。ウチのHPを読んできた方にはもうお分か
りかと思いますが、「柳さん批判」です。

■99.6.29
この前紹介した単行本の中では、春日さんの『屋根裏に誰かいるんですよ。』を
買ってしまったのだが、内容は例によってあまりまとまりないっていうか、結論
が浅いっていうか、もうちょっと面白くして(突っ込んで)ほしいって感じだっ
た。春日さんの本をずっーと読んでるからそう思うんだろうか。いろいろ面白い
見方はたくさんちりばめられてるんで、読んで損はないと思います。というか、
これを基にしてイロイロ考えたり、書いたりしたくなる、そういう本だと思うわ
けです。これも春日さんのいう「物語の胚珠」に引っかかったことになるのだろ
うか…。

この本の中に「ゴミ屋敷」の話(老人とかが自分の家にゴミを集めてその中で暮
らしているっていう、よくワイドショーなんかでもやってるアノ話)が出て来る
んだけど、なんと、偶然にもワシが仕事しに行ってるマンションで、ゴミ屋敷な
らぬゴミ部屋があることが分かった。二、三日前からマンションの前がゴミ袋の
山(5、60個か、…いや100個はあったな)になっていたので、なんだと思
ってたら、なんでも不良債権で差し押さえになった部屋があって、業者が入って
みたらゴミの山だったので、それを掻きだしたものだというのだ。その中でちゃ
んと暮らしていたのは当然。いまもウチのマンションの別室(事務所)で働いて
ます。今はそこで暮らしているのだろうか。そうすると、いずれその部屋も…。

■99.6.30
ワシは仕事で都営三田線をよく使うのだが、都営地下鉄はみんなそうなのかもし
れないけど、変な広告が多い(中吊りや窓のステッカー)。きょう見たのは電池
が入っててイオンを発生する歯ブラシ。口臭予防や歯垢とりにイイらしい。しか
しこんな広告は見たことがない。他にアトピーの予防治療薬の販売を「創造法に
より認可された」とかいう奇妙な会社。雨だれだか浣腸だかわからないイチジク
様のキャラクターをメインにしたステッカーだが、「創造法」なんていう法律は
聞いたことがないが、なんなのだ? 他にもなつかしやカワイ肝油ドロップの広
告もある。

さらに都営地下鉄はTカードというキップ用のプリペードカードを発売している
のだが、このキャンペーンがヘンだ。以前は「8mm」というニコラス・ケイジ
主演のサイコ映画とタイアップしていた。ヘンというのは、「都」といういかに
も官僚的な組織にしてこの「8mm」という映画の選択はなんなんだ?と思った
のだ。あまりにマニアックというか、不道徳というか、ようするに似合わないっ
ていうか。で、この前からそのタイアップがプレステ用ソフトの「ペルソナ2罪
」になっていたから、さらにびっくり。マニアックすぎ!(知らない人は全然知
らないだろう)

それにしても「スターウォーズ」のタイアップなんかみると、どこもかしこも同
じ事しやがって、みたいな紋切り型の対応ができるが、こーゆうどっかズレた現
象を前にすると、言葉を失っちゃいますね。それもまた面白い。

■先日アップした「柳美里さんの表現の自由」をちょっと書き換えました。
「法」についての考え方が分かりやすく整理できたかと思います(ほんのちょっ
とですが…)。

柳美里さんの「表現の自由」について
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas29.html#0628
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■お知らせ
『オムレット〜心のカガクを探検する』(心の科学研究会G.N.C./ひるます著)
は「心とは何か?」をテーマにした「思考する」マンガです。オムレットの詳し
い内容はこちらに掲載しております。ぜひご覧ください。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/COMIC/digicomi15.html

「バーチャル伊丹堂」は手動掲示板です。ぜひご参加ください。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/GNC/index.html

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 発行者:堀込広明  (C) HIRUMAS 1999
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