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■ ■■ ■ HIRUMAS HEADLINE WEEKLY
■■■■■■ 週刊ひるますヘッドライン
■ ■■ ■                第13号 99.9.18-99.9.24
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 ひるますヘッドラインは、ひるますHP冒頭のコラムを一週間分まとめたもの
 です。HP更新情報、マンガ製作日誌、人文系書籍の情報、身辺雑記などです。
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■今週の主な内容
小室直樹『資本主義原論』/亜門さんの芸能/ベルセルクとデビルマン/台湾/
ぐっず屋/高橋克彦の文化vs文明/イノシシ一族/『孔雀』/

■99.9.18
ウェブマガジン31号に、小室直樹さんの『資本主義原論』についてアップしま
した。前に走り書きでアップしたものですが、長いのでメルマガからは削除して
いたものです。多少書き換えてますので、一度ご覧になった方もゼヒ。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas31.html#0918

■99.9.19
「別ひ」の「蕎麦を生きる」のテーマでも使ってるように、ワシはTBSの「道
浪漫」という番組が好きなのだが、今回は宮本亜門さんのアンコールワット紀行
で、遺跡関係はもちろんよかったけど、中でも亜門さんが地元カンボジアの独特
なダンスに入門する、というのがよかった。東南アジアによくありがちな?女性
がヨーガみたいに体をクネクネと動かしていくダンスなんだけど、これが身体の
曲げ方が尋常でない上に、全身のバランスを常に維持しつつ、さらには「やわら
かく」なくてはならない、という超ムズカシいダンスなのだ。で、このダンスス
クールをやってる先生が、まったく授業料をとらずにボランティアでやってて、
なぜかといえば、この伝統的なダンスをやっていた人は、ポル・ポトにほとんど
虐殺されてしまったので、その仲間のためにもこのダンスを伝えていかねばなら
ないからだ、というのだ。亜門さんも「がんばってね〜」と泣いた。で、亜門さ
んは「日記」に「たかが芸能、されど芸能」と書いたんだけど、それはちょうど
このサイトでも一部で盛り上がってる?郷土芸能の話にも通じることだよね。

追記:それにしても知らなかったけど、亜門さんってイイ奴だったんだねー。

■99.9.20
仕事の関係で秋葉原でよく乗り換えるんだけど(買い物はほとんどしません…)
この前、ホームに秋葉原で買い物をしたオタクっぽいコたち(ゴメン!)がいて
なにやら「ベルセルク」のイラストがプリントされたビニール袋をもって歩いて
るではありませんか。しげしげと見てみると、なんとドリームキャスト対応ゲー
ムで12月発売…おおっ!。と書いてもほとんど誰もこの興奮を分からないだろ
うなぁ(汗)。どんなゲームになるのかと気になって、開いたこともないドリキ
ャス雑誌を見たら、案の定、アクションゲームで、興奮も冷めちゃいました(ア
クションものは超苦手だ)。そもそもヒットアニメのゲーム化に面白いものなし
ってのが定説だけどねー。でも「ベルセルク」自体は、どーも、そそるものがあ
るんだよね(関係ないけど、最近、いまさらながら?に「マリス・ミゼル」のラ
イブビデオ見たんだけど、これがまさに「ベルセルク」!って感じで意味もなく
興奮してしまいました…。ガクトって「グリフィス」そのものじゃん)。

ついでにゲーム雑誌めくってたら、なんとプレステで「デビルマン」ゲームとい
うのも出てた…。これもアクションもので、なんと第1部不動明編、第2部デビ
ルマン篇になってて、第1部は、主人公が人間のため、非常に非力で、逃げ回り
ながらなんとか敵デーモンと闘うというもので、第2部では、やっとデビルマン
になって「悪魔のちから〜、身ィに〜つけて」、これまでの欲求不満をはらすべ
く、戦いまくるというものらしい、…とほほって感じ?

■99.9.21
日々風邪が悪化してきて、ほとんど寝込んでる状態です。台湾はたいへんなこと
になってますね。刻々と被害が拡大していく(というか「被害の情報が拡大して
いく」んだけど)というのは、まったく神戸のときと同じ。逆に言えば、それだ
けこれからのフォローについて、経験と学習された知恵の蓄積が共有されてある
わけで、それが救いと言えば救いだ。インターネットの普及も当時とは比べもの
にならない。そういったことがすべてポジティブに作用してほしい。

■99.9.22
ついに「ひるますのぐっず屋」がオープン! ぜひおいでください。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/COMIC/digicomi16.html

追記:ついでに「別ひ」の「フェチ」も更新しました…。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/BETSU/betsu5.html

■99.9.23
この前『遠野物語』について後で書くと予告したので、いろいろと柳田国男(ギ
ダちゃん、とか呼んだりして)関係の本を読んでいて、いぜん紹介したことのあ
る高橋克彦さんと明石先生の『日本史鑑定』(徳間書店)をまたぞろ引っぱり出
して見たけど、やはりこれは面白い。
参考)『日本史鑑定』についてはこちら
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas26.html#0224

柳田国男関係はまた別に書くとして、それ以外にもあらためて面白いところがあ
る。たとえば高橋克彦さんが縄文に関する話題で、「文化と文明」の定義を語っ
てるけど、これが面白い(前に読んだときは見過ごしてました)。

 「文明」の「明」は明るいということで、電気みたいなものに通じますから、
 日常的な道具の発展を中心にしたものが「文明」。で、「文化」の「化」はに
 んべんがついているんで精神に関わっているものの発展というのを「文化」と
 しているんです。(高橋克彦)

なんか分かりやすいようなどっか抜けたような…(すいません!)。しかしこれ
ウェブマガジンの「民俗芸能」で取り上げた「栗本慎一郎/小脳論」における「
文化と文明」の定義と微妙にズレつつも、根本的な見方(枠組み)は共通してい
るでしょう(結論的に何を文化と見、何を文明と見るかという点で一致するとい
うか)。この定義はむしろ、次のように言いかえればかなり正確でしょう。
「明」は明るいということで、視覚的であり、視覚によってとらえられる「モノ
」やイメージにつながり、「化」は変化するということで、聴覚(動的認知)的
であり、それに由来する「コト」につながる、と。
参考)ウェブマガジンの「民俗芸能」は、
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas31.html#0903

これが対談者の明石先生にはまったく通じてなくて、「精神的なことというので
あれば、墓がないと文化とは言えないが、縄文には墓がないから、文化とは言え
ない」などと言われている。しかしそーではなくて、墓=物質的モニュメントだ
から、それは「文明」に属するのであり、墓がないことは、むしろ縄文が「文化
」であることの証拠でもあるのだ。

これをふまえて高橋氏は「縄文「文化」が、弥生「文明」に追いやられた」と、
極めて正しい語法で語ってるわけです。その上で自作『炎立つ』(NHK大河ド
ラマ原作)について、次のように語ってるのですが、ここはすべての東北人が泣
くところです(笑)。他の地域の人は笑ってみすごすよーに。

 …僕はやっぱり身びいきなんだね。縄文文化が弥生文明に滅ぼされたというの
 は、つまり心のある人たちが心のない人たちに虐げられたという図式が自分の
 中にずーっとあるからね。…そういう視点で文明人と文化人の戦いを、僕はず
 ーっと意図的に想定してきたからね。…僕としては(『炎立つ』のコンセプト
 を)文明では完全に負けたんだけど、心は残ったというふうにしたかったんで
 すね。(高橋氏)

ルサンチマンといわば言えって感じですが、私としてはこれもまた「フェイクな
りくつ」として楽しんでいるわけです…。

追記:これをフェイクじゃない理屈、つまりマジで捉えると何になるか、という
と、『もののけ姫』のイノシシ一族になるのね。あれって文明でもって森(文化
)を滅ぼした人間に対するルサンチマンだけを生き甲斐にしてるでしょう。そこ
だけ見ると、彼らはイノシシというよりまるで「人間」なんだよね。「文明」と
はまた別な面を際だたせられた…。体に泥で渦巻き模様を描くでしょ。あれって
かんぜんに「古代人」の入れ墨を象徴してると思うんだけど、自分たちはすでに
自然そのものとして生きてはいなくて(自然から疎外されて)、自然=シシ神を
信仰するグループ(宗教団体)になってるんだよね。シシ神教というか、ありて
いに言って縄文教というか?

■99.9.24
浅野忠信の映画『孔雀』に完璧、メロメロです。もお文明も文化もどーでもいい
っす(笑)。いちおーウェブマガジンの方に書きましたけど、この映画について
文章で書いたところで、なんの意味も価値もないでしょう。とにかくこの映画は
見てほしいなぁ、ということなのです…。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas31.html#0924

追記:それにしても、ウェブマガジンの方の更新は休みますと言っておきながら
ズルズルと続いてますねー。この分だと2ヶ月に1号というペースってことでし
ょうか。

●今週発売中の『ポパイ』の「ヒッピーとは何か」という特集に、ウチのサイト
(アイタル通信)で紹介している「ひょうたんから高麗」の情報が掲載されてま
す。ぜひご覧ください(ヒッピーってのもまた「文化」なんだろうねぇ…)。

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■お知らせ
『オムレット〜心のカガクを探検する』(心の科学研究会G.N.C./ひるます著)
は「心とは何か?」をテーマにした「思考する」マンガです。オムレットの詳し
い内容はこちらに掲載しております。ぜひご覧ください。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/COMIC/digicomi15.html

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 発行者:堀込広明  (C) HIRUMAS 1999
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