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■ ■■ ■ HIRUMAS HEADLINE WEEKLY
■■■■■■ 週刊ひるますヘッドライン
■ ■■ ■               第25号 99.12.28-00.1.7
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 ひるますヘッドラインは、ひるますHP冒頭のコラムを一週間分まとめたもの
 です。HP更新情報、マンガ製作日誌、人文系書籍の情報、身辺雑記などです。
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●あけましておめでとうございます。今年もひるますヘッドラインをよろしくお
 願いいたします。

■今週の主な内容
苅谷剛彦「メディア時評」/「素」の私/一年の計/ロングウオーク・レポート
/『文化資本論』

■99.12.28
獏迦瀬:この前、読売のメディア時評ってコラムで苅谷剛彦さんが「音羽事件」
 に関連して書いてたそーですね(12/24 夕刊)。
伊丹堂:ってゆうか、「動機理解」の報道で事件の本質が見えるかっていうテー
 マで、最近の事件報道一般について語ってる。ようするに何か事件が起こると
 すぐに「動機」から「社会問題」を作り上げてしまうって傾向に疑問をなげか
 けてるのじゃ。「音羽事件」では、「お受験問題」から一転して「公園デビュ
 ー」などの母親ストレスの問題がまさに「社会問題化」されて語られたわけで
 けっこう多くの人が「なんか変だ」と感じたんじゃなかろーか。
獏迦瀬:ひるますの言う「わかるわかる」問題(ヘッドライン22号)ですね。
伊丹堂:苅谷さんのコラムは報道姿勢への批判として整理されていて面白い。い
 くら「動機理解の物語」が読者に広く共感されようと、それとは「裏腹に同じ
 ような事件は多発しない」それこそが、むしろ「動機理解と実際の行動との間
 に」「大きな隔絶がある」ことを示してるってわけだな。ありてーに言ってし
 まえば、ニュータウンが問題にされたときに、ニュータウンが悪いならニュー
 タウンは殺人鬼だらけになってるはず、と小田晋さんあたりが言った理屈みた
 いなもんだが、ここではむしろ「真の動機」の詮索をしようというのではなく
 て、動機理解の物語が、まさに物語として消費されている(消費されているだ
 けで終わっている)ということを問題にしてるわけじゃな。
獏迦瀬:でも、そー言っちゃうとどう報道したらいいのか?って思いますよね、
 ボクは報道関係じゃないから、いいですけど。でも読者としてもそういう「社
 会問題」的なとっかかりがないと、どー関心を持ったらいいんだって気もしま
 すよね…。
伊丹堂:それにしたって今回のような明らかな見当違いの「社会問題化」は、そ
 れこそ問題じゃが、とりあえずは、常識的な報道と同時に、一方には苅谷さん
 のよーな人がいて、こうして報道姿勢への疑問を書いていくってことがダイジ
 なんじゃろうね。ひるますがいくらこのHPで異議アリとか言っても、こーい
 った問題意識はそんなには広がらんわけじゃからな(笑)。
獏迦瀬:なんか我田引水っぽいですが…。ちなみに苅谷さんっていうのは、以前
 ヘッドライン3号の「教育荒廃」についてのところで、ちょっと話題に出て、
 ひるますが「これについては後で書く」と言ってるのですが、その後、どーな
 ったんでしょうか。
伊丹堂:…いちおう「中井久夫の大予言?」っていう、これまた評判の悪い文章
 の中でチラッとふれてはいるんじゃ。教育が新たな「階級形成」の道具になっ
 ているっていう指摘じゃな。
 http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas30.html#0713
獏迦瀬:分かりやすい「動機理解の物語」の陰には、そーいったシビアな事実が
 隠されていたりして…。
伊丹堂:なにいきなりスルドクなっとるんじゃ。たしかに容易に「社会問題化」
 しにくいところにこそ、ホントに切実な問題はある。マスコミ連中が「故意」
 に、分かりやすい「社会問題」に向けて世論を誘導してる、というところまで
 はいっとらんじゃろーけどな。
獏迦瀬:ところで今日とどいたメルマガの「BOOK chase !」(PHP発行)に、
 『なぜ殺したのか─お受験事件の深層』って本が紹介されてました。宮川俊彦
 著、ブックマン社刊で、980円だそーです。見出しに「文京ムラ社会」なん
 てのがありますよ。
 http://www.php.co.jp/book/
伊丹堂:ずいぶん気が早い本じゃね…。

■99.12.29
ひるますです。「素(ス)」です。
架空対話シリーズもけっこう評判悪いので(笑)、スで書きます。いや、評判が
どーのってよりは、やっぱりそのカタチだけでずーと続けるってのもちょっと変
ですからね。偏っちゃうというか。ただワタシ的には架空対話が気に入ってしま
ったというか、ノリで(悪ノリで?)書けてしまう快感を憶えてしまったので、
これからもちょくちょくやりたいとは思ってます。そんなわけで、気分次第で使
い分けていこーかなぁ…と勝手に決めてますので、よろしくお願いします(まー
悪ノリの歯止めにはなるので、ちょうどいいでしょう!)。

そこで一首。

 素で書いて 素とは何かと考える 面をかけかえ それにつけても
                            ひるます

おお秀逸! 面を「麺」にひっかけて、「素うどん」のスと、「かけ」「つけ」
という麺にかかる言葉を一首のなかにちりばめてみました。言わずもがなですが
スと言ってみても、しょせんは一つの面(ペルソナ)であり、実体としての私で
はないのだよ、という深い意味があります(笑)。

■00.1.4
あけまして、おめでとうございます。
昨年中は、当ウェブ、『オムレット』ならびにメールマガジンをご愛顧いただき
ありがとうございました。今年もよろしくお願いいたします。

というわけで、今年の目標ですが、なんといっても『オムレット2』を完成させ
ることですね。他にもイロイロとやりたい企画があって、アレもコレもなんて思
ってるんだけど、とりあえずはこれがメインです。年が改まると心機一転、なん
でも出きるぞーって感じになるのは悪い癖だけど、去年の暮れ、っていってもこ
の一週間のことだけど、いろんな意味で一年やってきたことを締めくくれたなー
って感触があったので、実際にやるぞーっていうキアイに満ちあふれているので
した。ということで、よろしく。

追記:架空対話組からも新年のごあいさつを。
 獏迦瀬:あけましておめでとうございます。
 伊丹堂:うん、おめでとう。今年も精進せいよ。
 獏迦瀬:はぁ…。ひるます氏が『オムレット2』描くなんて言ってますね。
 伊丹堂:あ、残念だが、獏迦瀬くん、キミの出番はないらしいよ。
 獏迦瀬:ええっ! そんなぁ…。
 伊丹堂:冗談じゃ(笑)。なんにしても、ひるますが描いたって本になるかど
  ーかなんて決まってもないんじゃから、気長に待っとってくれい。
 獏迦瀬:そーなんですよね。でもボクも早く紙面上でイキイキとしてみたいも
  んです。必ずやお会いいたしましょう。
 伊丹堂:ま、とーぶんはこっち(ウェブサイト)でウオームアップさせてもら
  おう。今年もよろしく、ご贔屓にお願いしますぞ。

■00.1.5
こっちが、のんきに正月を過ごしてるうちに、例のロングウォーク・フオー・ビ
ックマウンテンは今日も歩いているのですね。今回はモバイルを使って現地から
毎日レポートがウェブにアップされてます。このレポートを書いてる、あきおさ
んの文章が面白いので、ぜひご覧下さい。
 ビックマウンテンHP
 http://bigmountain.hypermart.net/index.html
 デイリーレポート
 http://bigmountain.hypermart.net/longwalk/walk0000.html

それと、19日(水)に西荻の「ほびっと村学校」で映画『ホピの予言』の上映
会があり、ここまで歩いてきたウオーカーたちも参加して、ここまでの体験を語
るというイベントもあるようです。くわしくはこちらをご覧下さい。
 http://bigmountain.hypermart.net/longwalk/hopiyo.html

こんなことがやられてるんだってことを自分のHPに書くだけでもなんかのサポ
ートになると思うんで(ってゆうか、今のところ私はそれしかできない)、ちょ
っとでも気になった方は、HPやメールでチラっと話題にでもしていただければ
幸いです。とにかく関心がある人に情報が届くってことがまず大事なんだと思い
ます。

■00.1.7
ジュンク堂の小冊子『書標』に山本哲士さんの『文化資本論』(新曜社)って本
が紹介されてるけど、これが面白そう。最近「文化、文化」とバカの一つ憶えで
言ってますけど、シンクロしてるのだ。毎度先走りで現物も見ずに書評だけで紹
介するという暴挙でなんだけど、この本は現代の行き詰まりを「モノ」=商品生
産中心の産業社会の行き詰まりと見て、「文化資本」を中心にした文化経済を目
指すべきという本らしい。くわしくは本屋でごらんいただきたいが、「労働(他
律)から仕事(自律)へ」とか「場所」の重視だとか、パッと見たかぎりでは、
非常に共通した問題意識を感じる。

っていうか、ネットで調べてみたら山本氏はフーコーについての著作が何冊かあ
って、例のフーコー的主体性論、つまり倫理的文化的な様式化、という議論を踏
まえてるわけで、共通していて当然って感じではある。今まで読んだことがなか
ったけど、検索でズラーっと出てくるこの人の本は、どれも関心が近いって感じ
(教育、ジェンダー、チベットなど)。興味のある方は各種本探しウェブで見て
ください。ちなみにこの本は去年10月の刊。知らぬは私ばかりなりか…。

追記:関心の重なりというと、特に「場所」の重要性、「場所が意志を持つ」と
 いう考え方は、ケンアンの強制退去問題ともリンクする。縄文、アイヌもそう
 だけど、よーするに土地をモノとして「所有」しようなんて発想ではないんだ
 よね。

この『書標』(1月号)には「新書」の特集があって、これから出る新書として
養老孟司さんの『脳と現代社会』(PHP新書)なんてのも紹介されてます。

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■お知らせ
『オムレット〜心のカガクを探検する』(心の科学研究会G.N.C./ひるます著)
は「心とは何か?」をテーマにした「思考する」マンガです。オムレットの詳し
い内容はこちらに掲載しております。ぜひご覧ください。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/COMIC/digicomi15.html

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 発行者:堀込広明  (C) HIRUMAS 1999
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