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■ ■■ ■ HIRUMAS HEADLINE WEEKLY
■■■■■■ 週刊ひるますヘッドライン
■ ■■ ■                第3号 99.7.8-99.7.14
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 ひるますヘッドラインは、ひるますHP冒頭のコラムを一週間分まとめたもの
 です。HP更新情報、マンガ製作日誌、人文系書籍の情報、身辺雑記などです。
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■今週の主な内容
『彼女たちの時代』/スターウオーズと八犬伝/「教育荒廃」/スティーブン・
セガール/橋本治「天使のウインク」/リッキー・タートルの夢

■99.7.8
前項で、小谷野さんの『もてない男』への共感についてチラっと書いたけど、こ
の本の最後に、反恋愛論(レンアイ非至上主義)を説くと、では恋愛なしで人生
は面白いのか?という問いを突きつけられていることになる、として「以下次号
」みたいなカタチで終わっている。ワタシ的にいえば、そもそもレンアイという
のが一つの特殊な「関心事」の一つなのだから、それに意味を見いだせる人もい
れば、ぜんぜん意味を感じない人もいる、ということになる。したがって、レン
アイのあるなしにかかわらず(レンアイに対してどういう態度をとるかにかかわ
らず)、人生を面白くできるかどーか、ということは、常にそれぞれの人に科せ
られている、それだけのことなのではある。小谷野さんの本がイイのは、たいし
てレンアイに意義を感じられない体質であろうとなんだろうと、レンアイしなく
てはいけない(イケてない)ことになってしまう現代の「恋愛教」の無意味さ(
イデオロギー性?)を暴き出したしたってことだろう。だからいずれにしても、
それはスタートラインを示した(というより、余計な選択肢を消去法で消して、
問題を整理した)だけであって、そっから先はそれぞれの人の問題で、あとはホ
ント「自分で見つけるしかない」わけだ。

(ちなみに、「恋愛」と漢字で書くと、「恋」と「愛」という二つのものが合体
 したもののような感じがするので、「レンアイ」とカタカナにしてみました。
 「愛」は別格で考えたいのです…)

そんなことを考えて、ちょうどTV見てたら『彼女たちの時代』っていう暗〜い
地味〜なドラマをやってて、これが、恋愛できない・仕事にも意味を見いだせな
い人たちが、いかにして意味ある自分を見つけることができるのか?という感じ
のシビアで過酷なドラマらしいのだ。山田太一よりキツそ〜。というか、これっ
てほんとに現実だったら(自分でそれを頭の中で追体験してみれば)、別にフツ
ーのことで、あまりことさらにキツいという感じはしない。描き方(演出)が過
剰にそういうキツさを出しているだけのことではあるけど、最近ではこういうの
って少ないから、まあこの先どーなるのか、楽しみではある、っていうか、積極
的に見たいとは思わないけど(なんか宮台真司あたりが「本人役」で出てきそう
な感じ…、いや、冗談じゃなく)。

■99.7.9
スターウオーズねえ…。スターウオーズはアーサー王伝説を下敷きにしているっ
て話は有名?だけど、こっちには八犬伝があるじゃーないですか!
…ってわけで、先日、八犬伝についての随想というのを書いたけど、これは92
年頃に書いたメモがもとになっていて、当時考えていた「江戸」とか「意識」に
ついては、Vol.21に再録した意識についての3部作というのが、内容的に
リンクしています。と、いうわけで自分でもあらためて見てみたら、この文章の
前段に当たる文章がなぜか再録されていなかったので、追加しておきました(つ
いでにVol.21の「前説」も、ちょっと追加)。

「意識の経験の学」
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas21.html#sobue

■99.7.10
ちょっと前に出た「週刊新潮」に載った櫻井よしこさんの「教育荒廃「文部官僚
」の責任」もおもしろかったけど、引き続き、「中央公論」8月号に載ってる苅
谷剛彦さんの「学力の危機と教育改革」を読んで、イロイロと教育について、考
えたのだった。そのうち本体Vol.30にアップします。

■99.7.11
世界一かっこいい男、それはスティーブン・セガール(あ〜あ、どういう趣味な
んだ?)。いまさらながら、WOWOWで『沈黙の断崖』を見たのだけど、これ
最高。

環境テーマだったので、『沈黙の要塞』みたいな説教臭いやつかと思ったら、ぜ
んぜん違うのだ。いや、説教臭いっていえば、逆にとことん、説教臭いのかも。
つまり「正義」というか、いや正義というとちょっと違って、やはり「善」とい
うかな、深〜くして、広〜い意味での「善」を日々行うことこそ、「生きる」こ
とだっていうのを、この映画は語っている。そしてそれを、単にアクションや爆
発でエンターテインメントに持ってくのではなくて、人物描写や音楽など全体の
雰囲気でもって、娯楽作品につくりあげているところがまたスゴイ。いまだかつ
て見たことのなかった古きよき西部劇(この形容矛盾の含意をくみとられよ)が
いまここにある!って感じ。

ちなみに『沈黙』シリーズは、『沈黙の戦艦』『暴走特急』のみがホントのシリ
ーズ(ライバック・シリーズ)で、『要塞』『断崖』は全くの別物。ワタシ的に
は『要塞』のみダメで、あとは甲乙つけがたく好きです。

■99.7.12
この前、中央公論の話が出たけど、中央公論には橋本治さんが「天使のウインク
」ってエッセイを連載してるんだねー。知らなかった。

たまたまこの前「八犬伝」について書いたとき、橋本さんの名前がひさびさに出
て、なつかしかったわけだけど、さすが橋本治、相変わらずイイこと言ってます。

 >試行錯誤の積み上げに長い時間を要したものでも、完成してしまえばその
 >結果は”簡単”に見える。”完成”というのはそういうもので、完成の結
 >果が難解なら、それはまだ完成ではないのだ。

まるで「オムレット」のことのようですが(笑)、それは冗談として、オムレッ
ト的に言うと、これはコトの創造が「式」にまで至ったってことでしょう。誰で
も知っている「式」を「公式」と言い、特定の人しか知らない秘儀としての「式」
を「魔法」という(by京極夏彦)。この場合の「式」自体が、畏怖され、人格
化されたのが「式神」である。

それはともかく、橋本治の面白いのは、若者が若くして成功しちゃったりするの
は、その人にとってコピーしやすい「完成品」(式)がすでにしてあったからで
あって、別に天才でもなんでもないっていうところ(さて、これは誰を念頭に言
ってるんでしょうか?)。そこから営々たる努力のダイジさを語るのは、いつも
ながらの橋本テツガク?だが、橋本治は不景気下のJリーグの例を出して、こう
いうことが思想とか信条ではなくて、「当たり前」のことになりつつある、「才
能にとって当たり前の時代が来る」という言い方をしている。

それは結構なことだが、しかしどういう分野でもほんとうにそんな時代が来るの
か?と言ったら、ちょっと疑問だけどね。とりあえずは、精進します(時代がど
ーなろうと、こっちには、それしか生きる道はないんだから)。

ちなみに私の橋本治への「愛」については
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/navi1998a.html#1001

■99.7.13
前に予告した「教育論」について書こうとしたのだけど、脱線して「予言者・中
井久夫?」ってのが出来ました。7の月だからってわけでもないけど、この人の
「予言」がスゴイって話です。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas30.html#0713

「教育論」は引き続き考え中です。

ちなみに中井久夫氏は、高名な精神科医で、昨年『最終講義』って本が話題にな
りました。先日のヘッドライン(7月3日)の「小脳論」についての項や同じく
Vol.30の『こころと体の対話』についての記事でもコメントしてます。

■99.7.14
うぇいんさんのHP「リッキー・タートルの夢」にリンク。
http://www.try-net.or.jp/~myht/index.html

きっかけはこのHP内の「つんどくにかけろ」という書評のコーナーで、『オム
レット』を取り上げていただいたことなんですが(ぐーぜんにも読んでいただい
ていて、たまたまネット検索で見つけたのです)、掲示板やリンクで「盗聴法」
関連の情報、意見が充実してて、かなり引き込まれて読んでます。実はワタシ、
この問題にあまり注目してなかったのだ。これについても、そのうち書きます。
(なんかペンディングばっかしだなー…)

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■お知らせ
『オムレット〜心のカガクを探検する』(心の科学研究会G.N.C./ひるます著)
は「心とは何か?」をテーマにした「思考する」マンガです。オムレットの詳し
い内容はこちらに掲載しております。ぜひご覧ください。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/COMIC/digicomi15.html

「バーチャル伊丹堂」は手動掲示板です。ぜひご参加ください。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/GNC/index.html

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