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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ ■■ ■ HIRUMAS HEADLINE WEEKLY ■■■■■■ 週刊ひるますヘッドライン ■ ■■ ■ 第36号 00.4.1-00.4.7 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ひるますヘッドラインは、ひるますHP冒頭のコラムを一週間分まとめたもの です。人文系書籍の情報、社会時評、HP更新情報、身辺雑記などです。 ____________________________________ ■今週の主な内容 『百徒然袋―雨』と法・倫理/オブチ倒れる/「臨場哲学」/『夢分析』/火星 のネットサーファー ■00.4.1 ♪そうだ、私は天才なのだ〜(美輪明宏「人生の大根役者」より…「天才バカボ ン」の歌じゃーないっすよ)。 遅ればせながら、京極夏彦の『百器徒然袋―雨』を読んで、すっかり榎木津モー ドなんです(京極ファン以外には分からんハナシ、すいません…)。 追記:エイプリルフールです。バカ陽気にもなろうってもんです。その『百器徒 然袋―雨』ですが、傑作というか怪作というか、かなり面白い。でも京極のシリ ーズ読んでないとぜんぜん面白くないんだろうなぁ…。しかし京極堂のシリーズ としては異質なユーモア小説というか出来過ぎた「落語」という趣であって、そ ういうジャンルとしてはそうとうにレベルが高い?のではないだろーか。そうい う意味では、やはり番外篇である『百鬼夜行―陰』(ヘッドライン4号で紹介) と同様、京極ファン以外にも読んで欲しいもの。榎木津は「子ども」そのものの キャラクターで、まるで小脳論の子ども論を読んでいるような気分で、爆笑して しまった。 それとこの『百器徒然袋―雨』の中で「法」についてのハナシが出てきて、よう するに「法」は「呪(しゅ)」であるという話なんだけど、これが共感する。こ のへん京極用語で分かりにくいでしょうが、「呪」とは「式をかける」ことだか ら、「式」つまり、あらかじめ決まり切ったコト(行為)をさせるってことでし ょう。それを「させる」力が、法においては国民の合意(あるいは合意されてい るという思念)なんでしょう。これはオレ的に言えば、「法は人が社会的な行動 をしたり社会的に問題を解決する際のヴァーチャルなヨリドコロだ」ってことだ けど、その内実は「法は人が倫理的に生きることを補完するだが、同時に倫理的 にではなく非倫理的にこそ行動するためのヨリドコロでもある」ってこと。京極 の出してる例はある殺人犯が時効を迎えたがそれはいいことか悪いことか、とい うハナシ。時効によって「法によって裁かれる」ことがなくなったわけだけど、 法によって裁かれないってことは、その人の罪の意識(倫理的な責め)は尽きる ことがなくなったってことでもある。逆に裁かれるってことはそこに一つのけじ めがつけられるってことで、ある意味で本人はラクになれる。法を非倫理的なヨ リドコロにしてふんぎりをつけられるって感じ。法ってのは単にお上や権力者が 決めたものではなくて、そういう我々の倫理的であったり非倫理的であったりす るという本性と分かちがたく結びついてるってことですね。 それにしても前に『オムレット』についての質問のところで「倫理」が問題にな ったときも、京極を引き合いにだしてたし、オレってそうとう京極に導かれちゃ ってんのかね。逆に言えば京極のシリーズのテーマの根幹には「倫理」ってもの があるんだっていうか? > http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/GNC/gnc2.html#00007 さらに追記:そーいえば、読売の書評欄で東浩紀さんがデリダの『法の力』って のをとりあげてました(いまいち内容がつかめない書評だったが…)。ちょっと ひかれるタイトルです。 ■00.4.3 オブチ首相、入院ですかー。 う〜ん、この週末、ネットにアクセスできないとこにいたので、走り書きのアッ プとメルマガの配信ができなかったんだけど、それにオブチ首相への批判をつら つらと書いてたんだよ。まぁそんな誹謗中傷する内容ではとーぜんないので、そ のままアップしてもかまわんとは思いますが、過労で倒れた奴をムチ打つのも忍 びない。ここはいい人ぶってオクラ入りにしちゃおうかな〜(っていうか、こう いう政治がらみのハナシってオレもあまりいい気分ではないので、渡りに船って とこか…)。 追記:…などと悠長なことを言ってる場合ではなくなっちゃいましたが、でも、 マスコミの手のひらを返したような「いい人」報道ってのもヒドイんじゃない? 首相が激務だからこーいうことになったという論理でオブチ氏への同情をあおっ ているんだけど、そんなことは彼が何をやってきたかという評価とはぜんぜん関 係ないじゃない。あるテレビ番組でこの「激務」の証人として村山元首相がイン タビューに答えていて、オレは笑っちゃったんだけど、これはまったく「分かり やすい」構図だ。つまり村山氏は「首相というのは、ほんと大変、寝るヒマもな い」ということを語っているんだが、だったらやらなきゃいーじゃん!、誰もあ んたにやってくれと頼んだわけではない(いや「頼んだ人」はいただろーけど、 「国民」は頼んじゃいないよ)。本人は「たいへん、たいへん」と言うが、まわ りはそれで大迷惑してるんだから、とっとと辞めてくれ、というのが村山在任中 のオレの考えだったが、オブチさんの「激務」だって同じことでしょう。村山氏 はただ「いっぺん首相やってみたかった」からそこにしがみついていたんだろう し、オブチ氏はサミットの仕切りで名を残したかったから(解散もせずに)しが みついてたわけでしょう。そんなのどんなに激務だろーが、身から出たサビって もんじゃん。しかも本人がそれで疲れたり倒れたりするだけならまだいいが、そ れで国民にはメイワクかけてんだから、これはいつも言ってる「公権力の私物化 」そのものでしょう。 ○村山批判はこちら参照 > http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas14.html#jodan ■00.4.4 森首相ねぇ…。彼が「エイズが来た」男だってことは記憶に新しい。 追記:そんな彼の所信表明が「教育を国民運動に」だっていうから笑っちゃう。 それにしてもこの首相交代劇、いろいろとギモンに思うところが多い、と言う方 も多いでしょう。これについては「脳梗塞」の先輩として(!)クリシンがいろ いろと突っ込んだ分析をしてますので、ごらんあれ。 ○Homopants.com 栗本慎一郎 > http://www.homopants.com/ ■00.4.5 ウェブマガジンのタイトルを「臨場哲学」にしてみました。メルマガとウェブマ ガジンがあってまぎらわしいので、どーかしたいなぁ…と思ってたんです(それ に「ひるます、ひるます」と名前を連呼してるのもうっとおしい。選挙出るわけ じゃーないんだから)。で、この「臨場哲学」ってのをそのうち使おうと思って 暖めてたので、この際これ使っちゃおうと思ったわけです(なにがこの際かって いうと、例の自由党分裂さわぎで、「保守党」というのを使われて、小沢氏が「 それ、オレが使おうと思って暖めてたのに〜」と言ったとか言わないとか、とい うのを聞いてフト思った次第)。 タイトルロゴのみの変更でナカミは変わってません。鷲田清一さんが言ってる「 臨床哲学」のモジリですが、中村雄二郎さんが「臨床の知」とか流行らせた時点 で、オレは「臨床じゃなくて臨場じゃなきゃ!」と言ってたのだった。臨床って いうと、相手は「トコについてて動けない」わけでしょ。そんなのだけ相手にし てていーのか(笑)ってことですね。それはともかくこの「臨場哲学」、大仰な タイトル(ナカミにそぐわない…)ではある。ご愛敬です。 追記:中井久夫さんの『精神科医がものを書くとき2』のオビに「臨場的な叡知 がここにある」ってありますが、あのコピーはオレの作。 さらに追記:「哲学」という言い方には常々抵抗感があると言ってきておいて、 いきなり「哲学」というタイトルにするのもなんか変だと言われそうだが、この 「臨場」ってのをアタマにつけることで、ある程度、哲学ヲタクならざるオレの スタンスってもんがちょっとは伝わるかな、という期待もあるのでした。このス タンスなるものについては、森岡さんの「現代において哲学するとはどのような ことなのか」という論文についてコメントした文章(「テツガクしよう!」)の 中に書いてました。ほんらいは「臨場テツガク」とカタカナで書きたいとこだけ ど、なんかロゴ的に格好悪いんだね。 ○テツガクしよう! > http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas27.html#0409 ■00.4.6 ヘッドライン前号に直感の話(モワ・ズバ)に絡めて「夢」について書いたんだ けど、調べもののついでに新宮一成さんの『夢分析』(岩波新書)を借りて読ん だら、これが面白いのだ。この本のことは、以前ヘッドライン32号で紹介した 鷲田清一さんの「ウォッチ論調」で奇しくも触れられていた。あそこでの鷲田さ んの取り上げ方は、なんか「象徴界/想像界」という「図式」的なもので不満を 感じたが(象徴界、つまり言葉や概念の世界は「非人間的」であり、想像界、つ まりイメージの世界は「人間的」だというような凡庸な図式)、実際読んでみる と、新宮さんの言ってるのは、ぜんぜんそんなことではなくて、非常に繊細に人 間の「ココロ」を捉えていて、まさに「臨床的!」って感じで非常に興味深い( 考えてみれば、そもそも新宮さんの『ラカンの精神分析』(講談社新書)に『オ ムレット』は負うところが大きいわけで、この人の本に共感するのも当然ってと ころだが)。というわけで、カンジンのその本のナカミですが、これについて書 くとなんか長くなりそうなので次回、または新装開店したウェブマガジン「臨場 哲学」の方で取りあげたいと思ってます。 ちなみに私も「夢の研究」というのをずーっと前に書いたのでありました…。 > http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas00.html#yume 追記:「夢」も「表現」と考えると、新宮さんがいう「夢の語らい」ってのも、 我らが「表現文化探偵団」の重要テーマではあるな…。まずはこれをネタにやっ てみましょうか。 ____________________________________ ご存じ、私のお気楽の素、メルマガ『未確認飛行ニュース!』で火曜日発行の特 別編として【火星のネットサーファー】という企画が開始されました。「アメー ジング」「ストレンジ」「モンド」「キュート」「ユニーク」といったキーワー ドに引っかかるホームページの情報を紹介していく企画とのことです(準備号に は、わが「ひるますHP」も御紹介していただきました)。ぜひご購読&タレ込 みをしよう! > http://www2.neweb.ne.jp/wd/ufn/mm.html ____________________________________ ■おしらせ 『オムレット〜心のカガクを探検する』(心の科学研究会G.N.C./ひるます著) の詳しい内容は下記URLに掲載しております。ぜひご覧ください。 http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/COMIC/digicomi15.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行者:堀込広明 (C) HIRUMAS 2000 ご意見・ご感想等:hirumas@cancer.bekkoame.ne.jp 登録の変更・解除:http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/ 配信:Pubzine http://www.pubzine.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ HIRUMAS HEADLINE
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