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■ ■■ ■ HIRUMAS HEADLINE WEEKLY
■■■■■■ 週刊ひるますヘッドライン
■ ■■ ■               第41号 00.5.29-00.6.9
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 ひるますヘッドラインは、ひるますHP冒頭のコラムを一週間分まとめたもの
 です。人文系書籍の情報、社会時評、HP更新情報、身辺雑記などです。
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■今週の主な内容
神の国、カオスの国/「鬼の研究」/国体という世間/「選挙に行こう!」/「
誰もがわからない」?

■00.5.29
森首相の釈明についての批判をウェブマガジン(「臨場哲学」)に書いてます。
ウェブマガジンは、ひさびさの更新で34号です。
 ○神の国、カオスの国
 http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas34.html#0527

追記:臨場哲学34号のタイトルは「鬼の涙目号」。毎度のことですが、深い意
味はございません。と思ったんだけど、考えて見れば、この文章で書いた森首相
の釈明における暴力性は、そもそも「鬼」を排除した日本の権力の排除性とまっ
すぐにつながっている。神の国とは「鬼」を排除することによって神の国だった
ということに今さら気が付いた。すでに「鬼」の話だったんですね。ところで以
前、鬼の研究サイト「おにさんこちら」を紹介しましたが、そのリンク先に、
 ○「鬼の研究」
 http://www.people.or.jp/~yoshiyasu/
がありました。こちらもコアです。論文「鬼の研究」をはじめ、鬼アイテムや図
鑑など充実。しかも鬼にちなんだ土地への紀行では、最近アップされた「岩手紀
行」があり、岩手出身の私も知らない世界をたくさん紹介してくれてます。ぜひ
ご覧ください。

ちなみに私、晴れて「世界鬼学会」会員となりました(笑)。これからは学会員
として積極的に鬼の話題をとりあげさせてもらいますよ。
 ○世界鬼学会
 http://www.ceres.dti.ne.jp/~id-ooe/oninet.htm

■00.6.6
マンガ「民主主義で行こう!」ですが、若干、語句修正してアップしました。現
在バージョン1.5です。
http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/COM2/minshu.html

追記:いろいろとご意見を参考にさせていただいて、時間の許す限りバージョン
アップしていきます。ダウンロードページのバージョン表示をご覧の上、ぜひ最
新版をゲットしてください。

■00.6.8
更新を休んでる間に森首相「国体」発言やらオブチ合同葬やらいろいろありまし
たが、なんつっても忘れちゃならないのが、村山氏による追悼演説ね。しつこく
も「村山現象」を指摘してきたけど、その締めくくりとでもいう象徴的な場面で
はあったでしょう(それだけのコトですが…)。

「国体」といったら同期の桜?、この言葉の是非は別として、こういうコトバを
軽〜く使うところはまさにこの人の「信念のなさ」を表している。つまり「国体
」というコトバに「意味」がこもってないのね。これはその言葉が右傾化、軍国
化だと感じる人とはまったく反対の印象だけど、オレがそう思うのは、そのコト
バに「意味」がこもってたら、逆に人はそれを語れなくなるものだと思うから。
つまりそこに「葛藤」が生じるハズなのね。そこに「意味」を込める人なら、そ
の言葉を(首相という立場で)発言することの「意味」も身にしみるはずで、そ
のように発言するには、そうおうの葛藤を乗り越えて、それこそイノチガケで発
言しなくてはできないはずだからだ。しかし、この人にはそういう葛藤の痕跡も
ないでしょう。逆にイノチガケで「国体をぅ、護持できるのかぁぁ」と言ってる
人の実存をもこの首相はコケにしてるわけよ(してもいいけどね)。これは「神
の国、カオスの国」で彼の「宗教」観について言ったことと同じですね。
 ○葛藤については、こちらも…
 http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/WEBZIN/hirumas17.html

ちなみに紋次郎こと中村敦夫さんのHPで、アツオさんがこの問題について批判
をしてました。
 ○中村敦夫と国民会議
 http://www.kt.rim.or.jp/~monjiro/
その中で、なぜ森首相が発言を「撤回」できないのか、というのがあって、
「森発言は個人的なものではなく、このグループ(神道政治連盟)の総意である
 から撤回できないのだ。」
というのだが、これは言えてる。といってもアツオさんは神道政治連盟自体が日
本を神の国にしようともくろんでいることの危険性を言ってるようだが、オレは
それはさておいて、この「総意だから」というところでナルホド、と思う。つま
り、この議員懇談会って彼にとっての「世間」なんだよ。神の国を実現せんとす
る思想や信仰といった実存のためにではなくて、あくまで「世間」だから、それ
に従うし、撤回はできないということでしょ。前々号でコンテクストあって信念
なしと言ったけど、正確には世間あって信念(実存)なし、なんだね。しかしそ
の「世間」なるものが、強烈なまでに狭〜い「身内」でしかないのがまた問題。
なんでまた国民を無視してまでそういう狭〜い「身内」に拘るのか、といったら
それはアツオさんの言うように、そこに「権力」があるからでしょう。権力亡者
と人は言うが、これはまさに信念(つまり「精神」)なき権力ってことだ。
(ちなみに日曜日の朝の報道バラエティで評論家の佐高さんが、神の国発言の問
題は、単に言葉の使い方の問題ではなくて、ここに森首相の「身内だけを大事に
する政治」の本質があらわれていることだ、と指摘してましたが、まったく同感
です。…その番組はチラっと見ただけなのでちょっと内容が違ってるかもしれま
せんが、ご了承のホド)

オブチ合同葬については、一点だけ。オブチさんって青木官房長官が臨時代理に
なった時点で「私人」になったんじゃーなかったですかね、ご家族のみなさん。
病状の公開を拒んだ以上、家族の権限によって合同葬も拒むべきでしょう。それ
でこそ、オブチ家の一員として「跡目を継ぐ」資格があるというものでしょう、
次女のナントカさん。

追記:政治話でもーうんざりって感じになりつつありますが、まぁこの一ヶ月が
正念場ってことで、もうしばらくお付き合いくだされ(っていうか、結局はそれ
ぞれ自分自身の生活に関わるコトだからね)。今回の投票率をアップするための
キャンペーンサイト「選挙に行こう!」にリンクしました。ここは投票のための
情報収集に役立つリンク集になっています。HPをお持ちの方は、ぜひバナーの
貼り込みにご協力ください。
 ○選挙に行こう!
 http://www8.freeweb.ne.jp/area/kanshi/senkyo.htm

■00.6.9
上↑でなにげに「葛藤」の参照リンクとしてウェブマガジン17号のURLをあ
げておいたけど、これって神戸事件の少年供述書についてのコメントだったんで
すねー。ついでなので、この文章、読み返してみたら、いまだに古びてないとい
うか、まさに今現在起きつつあることを正確に予測してたなぁ〜、などと自画自
賛してしまいました。考えてみれば、今年に入ってからの一連の少年凶悪事件に
ついて私はなんのコメントもしてないけど、それは結局「ここ(17号)で書く
べきコトは全部書いちゃったもんな」というのがあったのだろう(それにしても
「17」号とはね…これは冗談)。

そんな自画自賛はみっともないからお止しなさいってもんだが、ふと書いてみた
くなったのは、この日の読売夕刊に精神科医の香山リカさんの少年事件について
のコメントが載っていて、あきれたからだ。「誰もわからない怖さ」というタイ
トルが示すとおり、香山さんはこのような事件に対して精神科医としての見立て
ができなくなったという話を書いてて、さらに問題は自分ひとりが見立てができ
ないのではなくて、多くの精神科医の間で話が食い違っていて、結局は「誰もが
」わからない、という状況になっている…というようなことを書いているのだ。

もちろん私は「わからない」ということにあきれたというのではない。むしろ彼
女の「わからなさ」への狼狽ぶりにあきれているのだ。何をいまさら…というこ
とだ。たとえばオレならその「わからなさ」を人格障害と呼ぶが、香山さんは「
人格障害といっても、よく分からないと言ってるのと同じ」としているのだから
逆に言えば、そこで彼女が直面してしまった「わからなさ」とは「人格障害」の
別名でもある、ということなのだ。とすると、何をいまさらそんなことに直面し
てあわててんの?ということになるじゃない。精神科なら当然そういうことに何
度もぶちあたってきて当然というのと、神戸事件をどう見てきたのかっていう二
重の意味でね(「人格障害」問題については、その17号のコメントを参照して
ください)。

もちろん、香山さんの言うように「誰もわからない」ということをまず認め合お
う、ということは大事だ。だがそれを言うならそんな悠長な話ではなくて、例え
ば「分裂病の可能性あり」などと「分かったつもり」になる医師を明確に批判す
べきだと思うが、どーなのだ。それはともかく、肝心なことは、「わからない」
=人格障害という事態が起きているということを、徹底して(今度こそ)身にし
みて「分かる」べきだということなのだ。

いずれにしても「精神医学」なり「精神分析」なりの知の体系によって、人間の
こころがすべて理解しうるというという暗黙の前提が問題なのだ。個々の精神科
医なり分析家が「ものを分かってる」人もいるということと、これはまったく別
な問題だ。どっかにも書いたけど、心のケアなどということがマニュアル化され
たプログラムとして(つまり個々の医師やカウンセラーの個人的な技能=知とは
無関係のものとして)どっかにあるかのごとくに報じられるのと、それはパラレ
ルなことだと思う。精神科医だというだけで(特段、なんの思想もテツガクもな
いのに)、語る場所を与えられてきた人たちの「個人的な知」が問われていく時
代に、やっとなってきたってことだろうか。

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 ■おしらせ
 『オムレット〜心のカガクを探検する』(心の科学研究会G.N.C./ひるます著)
 の詳しい内容は下記URLに掲載しております。ぜひご覧ください。
 http://www.bekkoame.ne.jp/~hirumas/COMIC/digicomi15.html
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 発行者:堀込広明  (C) HIRUMAS 2000
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